ある依存症者の終わらせたい日記

人生の大事なことは覚せい剤が全部教えてくれた。HIV×ゲイ×依存症×前科⇒精神保健福祉士のライセンス失効⇒最近復権。君子豹変して絶対に幸せになる。

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

いまボクにできること。それが生きるということ。

自粛中にパチンコに行くなんて愚か者だ。あけてる店もけしからん。だったら晒せばいい。背に腹。火に油。魔女狩り。さらし首。悪いのは政治だ。総理大臣がダメなんだ。ついでにその嫁もどうかしている。諸悪の根源はコロナだ。コロナは悪くない。責めるなら…

彼はどうだったんだろう(もしくは彼女は)

別に怒っているわけではない。どちらかといえば感謝しているんだ。 ことの発端はツイッターを介してのダイレクトメッセージだった。見知らぬアカウントからのそのメッセージをボクはSOSだと理解した。 ボクが収監生活についていろいろツイートしてたから…

奇跡の日

彼女が子供を連れて出ていった日のことはよく覚えている。あの日はちょうど年末の仕事納めで、新しく買ったマンションに両親と弟家族を招待していた。その頃には、もうけっこう確実に夫婦関係は破綻していて、もしかしたらという疑いもあったけど、まさかな…

収監ダイアリー

今年の1月1日からTwitterをはじめた。東京拘置所、八王子医療刑務所、府中刑務所の三か所の収監先で書いていた日記を少しずつTwitterに転記しようと思ったんだ。その五冊の収監ダイアリー。一度、高校時代からの友人にさらっと見せたことがあるんだが、ヤ…

OJT(オンザジャンキートレーニング)

誰しもその道で一人前になるには努力が必要だ。知識を学び、技術を習得し、価値を手に入れてこそいっぱしと呼ばれるようになる。覚せい剤も例外ではない。ボクがそれなりに覚せい剤を使いこなせるようになれたのも、巧く手ほどいてくれたスーパーバイザーの…

アイスピックと丸氷

とある福祉系の仕事をしている女性が言っていた。「別に悪口を言うつもりはないんだけど、福祉職の男性たちがぱっとしないのはなぜなんでしょう。同年代で“この人いいなあ”と思う人にほとんど会ったことがないように思います」だって。これ悪口じゃないって…

remote SMARPP(リモートスマープ)

ソーシャルディスタンス。誰かとの距離を常に2メートル以上保つことが今の日本における社会人としてのマナーになっている。依存症の自助グループもZOOMを使ったオンラインミーティングが活発化している。ボク自身はまだ活用したことがない。ひとり暮ら…

課題図書「手紙」

東野圭吾の「手紙」。殺人を犯した兄をもつ弟の苦悩。ざっくりいうとそういう物語なんだが、この本、新宿留置にも原宿留置にも東京拘置所にも、府中刑務所にも官本(貸出図書)で必ずあった。収容者のための指定図書にするつもりなのかというくらいにちょく…

サラシテタヨレ~ある日の分類面接より~

「どうやったらこれからの人生、覚せい剤をやめれると思うか聞かせてください」「嘘をつかずに生きていくことが大事だと思ってます」「これまでよく嘘をついてきた?」「大きな嘘とか誰かを騙したりだとか積極的な嘘はなかったかけど、小さな約束とか、例え…

オレたちはやればできる子なんだ

口内炎ができている。欲求のサイン。余震みたいなもんだ。ヤバイなあと思った。覚せい剤を使うのも好きだけど、覚せい剤について話すのも好きなたちだから自助グループなんかで語ることで欲求をガス抜きしていた。その会場が軒並み閉鎖となってしまっている…

河合香織の「セックスボランティア」を読んでみて

福祉の仕事をしてもう二十年。長くも短くもない年数であるが、まだまだ知らない分野があったのかという思いと同時に、いくらやりつくしても結局自分の世界なんてたかが知れているという事実をさとされた気分になった。 支援とは、ボランティアとは、性とは、…

傷つけた人たちへ

ブログにしかり、ツイッターにしかり、まあ9モンもいれておこう、そういうネットの世界に顔を晒していると思ってもないような再会がある。ボクの場合、依存症やらHIVやら前科やらもぶっちゃけてるんだが、海は広い、そんなに気にすることもなかった。き…

酒と覚せい剤とワタシ

アルコールが覚せい剤の再使用のハードルを下げるという事実は、依存症治療の現場では常識である。自助グループでも、アルコール自体が薬物というコンセンサスがあり、飲酒をスリップととらえる人もいる。ボクはというと…けっこう飲む。普通に飲む。誘われた…