手放される力、ある朝の二度寝に想う
有無をも言わさないとはこのことだ
ギリギリではない
並んだ数字は遅刻の覚悟をつけざるを得ない組み合わせだった
暴力的な目覚めはボクにスマホを掴ませる
躊躇よりも速く会社の番号を押す
「10分遅れます」と伝える
理由は言わない
今は必要ない
謝り方は着くまでに考えればいい
会社への連絡をすませてしっまえば部屋には清々しい朝があらわれる
シーツの肌触りが心地いい
ようやく存在感を取り戻した朝日に目がくらむ
「もう10分遅れることができる」
ボクはボクにやさしい声を(それがたとえどんなに小さいものであったとしても)聞き逃さない
二度寝への誘いに抗わない
時間厳守、貞操観念、そして早起き
この三つがない世界だったらオレの人生もっといいとこまでいってただろうなあ
そんなことを想いながら意識は混濁していく
安心安全あっての自己実現
こうして時間を失っていく
こうして期待を失っていく
軽やかな生活とはこういうことだ
南に向いてる窓を開っけー♪たら寒い季節になりました
カーテン買ってリネンも冬篭り仕様に