ある依存症者の終わらせたい日記

人生の大事なことは覚せい剤が全部教えてくれた。HIV×ゲイ×依存症×前科⇒精神保健福祉士のライセンス失効⇒最近復権。君子豹変して絶対に幸せになる。

課題図書「手紙」

東野圭吾の「手紙」。
殺人を犯した兄をもつ弟の苦悩。ざっくりいうとそういう物語なんだが、この本、新宿留置にも原宿留置にも東京拘置所にも、府中刑務所にも官本(貸出図書)で必ずあった。収容者のための指定図書にするつもりなのかというくらいにちょくちょく出会う。ボク自身、弁護士の先生から、両親から、職場の部下から差し入れられて三冊持っている。とりあえず送られるたびに読んだけど...

自分のすねの傷をさらしていこうという決心をくじかれそうになる内容だ。
前科者(加害者)家族をとりまく現実(社会の仕打ち)を考えるとカミングアウトして生きていくということは短絡的で身勝手な態度なのかもしれないなあと思わされる。自分の罪と家族とを別問題としてはみなしてくれないのが世間であり、その世間というのは理不尽で冷たく、そして絶対的に正しい。ネットなんかも怖い。道端の石ころを蹴飛ばすくらいの出来心で個人情報を書き込まれてしまえば、いやおうなしに前科者として全世界デビューさせられてしまう。そして決してそれは消えない。自分だけだったら面の皮の厚さで受け流せる自信はあるが、家族もとなると…。やっぱり隠して隠して隠し通そうとする努力が求められるのだろうか。
だけど仕事は同じ業界になるわけだし、情報ゼロ人間としてリスタートは無理だしなあ。就活の面接もあるし…さてどうしたもんか。

 

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ネットフリックスにあったぜ