ある依存症者の終わらせたい日記

人生の大事なことは覚せい剤が全部教えてくれた。HIV×ゲイ×依存症×前科⇒精神保健福祉士のライセンス失効⇒最近復権。君子豹変して絶対に幸せになる。

まだ生きてるよ

ボクには有名人の薬物事件報道をスリップ(再使用)の言い訳にするという悪癖がある。だから今回のマッキーの逮捕は試練だった。目の前に差し出された絶好のチャンスを見事棒にふれるか試されてるようだった。

NCNPでのスマープを終えて、夜のメンタルクリニックへ向かう途中の電車でその一報を知った。手当たり次第(とはいってもそんなにいるわけではないんだが)、LINEの友だちに記事を送りつけた。自分なりのSOSだった。「揺れるな、戻んな」とか「未来の自分を見てるようで辛い」とか、ただ「えー」って反応も。全部もう全部ありがたいレスキューだった。

診察でも散々ぱらファンの悲しい叫びをただ聞いてもらい(診察じゃなかったよなあ...すみません)、帰りに寄ったNAのミーティングでも好き勝手にぶちまけてしまった(テーマ気にせず、ごめんなさい)。明日は離脱教育だけど中間施設のミーティングでどうしてももうひとおろししておきたく、午後に変更してもらう。ミーティングが自分の血肉になっていることに気づかされる。

さて夜が明け、回復へのよき一日をふみだそうとしたところ体が動かない。結構な高熱。マジか〜。先々週末春節の中華街行ったし、例のコロナだったらどうしよう。HIVの治療薬が効くらしいからちょうどいい(何がだ?)って朦朧ながらに思う。まだ生きてたいんだってことを知る。苦しさでもういっぱいいっぱい。眠いのに寝れない。つらさ130パーセント。スリップどころじゃない。身体が悲鳴をあげてる時って、こころの痛みは主張を休める。よくできたもんだ。

力を振り絞って、朝一とにかく一番早く開院してる近所の内科を調べ上げ受診する。いつかの時みたいにHIVって言ったら「ウチでは診察できないんでかかりつけに行ってください」ってことにならないためにも(この状態で駒込に行くなんて絶対無理)、既往歴は黙っておく。「風邪でしょう。三日経っても熱が引かないようだったら保健所に行ってください」とブラックアウト寸前の脳にはちょうどいい省エネな説明。

 

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汗だくのため、ひと晩で3回着替える。少し熱が下がったのを確認して、熱いシャワーで汗を流す。心なしか肌も滑らかになったよう。合法デトックス。毛布と布団を洗って部屋も風邪引き前夜よりも清潔になる。これだったらたまに引く風邪も悪くない...わけがない。こりごりですね。若い頃の病気って回復が強さの糧になりえるけれど、老いてからの病は底力の消費でしかない。正しい回復じゃなく、やさしい回復の道を探したい。

マッキー、たかが熱ごときであなたのことをすっかり忘れてしまってました。ごめんなさい。