ボクはボクにしかボクを委ねられない
小学校の頃、ひとつ下の弟と一緒に少年ラグビークラブに通っていた。通わされていたと言った方が正しい。ボクにゲイの素質がありそうなことを察知した両親の男らしさ矯正教育の一環だった。親の願い虚しくこんな風な出来上がりになってしまったんだが。
それが原因というわけではないけれどラグビー部が好きじゃない。どうして彼らは卒業したのにいつまでもいつまでも何かの機会につけて集まるんだろう。ちゃんと卒業しろ。前見て歩け。心でいつも難癖をつけていた。過程を共有していない者には決して入れない境界のようなものを持つメンタリティも気に入らない、というか嫌いだ。(ついでに似たような理由で吹奏楽部もあまり好きじゃない)。嫌いなら無視すればいいだけの話だが、弟の方は性に合ったようできっちり高校までラグビーを続けており、折にふれ、そういった情報がいやでも耳に入ってしまう。
「One for all, All for one」が心の琴線を揺らさない。誰かと目的を共有することに慣れていないせいだ。よくもまあここまでひとりだけで生きてきたと思い込めるもんだ。そんなはずないだろうに。
誰かに相談ってのも苦手だ。相談援助の仕事を長い間生業にしていたので役割としての相談ならこなせる。だけどナチュラルな助け合いってのはちょっとホントわからない。
役所の窓口で働こうと思っていると言ったときに「ちゃんと相談してから決めてます?」って言われて疑問が湧く。自分でもう決めてんのにどうして相談しなければいけないのだろうと。許可取らないと前に進めないっておかしくね?って感じに思ってしまう。かわいげのないやつだ。
もしまたクスリを使いたくなったら自分に言ってくれって言われたって...言えねーよ。だってうまく相談できてしまったら使えなくなるでしょう。ってわけでもないけど、失敗しちゃっときの責任を誰かに委ねたくないし。かと言って自分のしでかした尻拭いもちゃんとできてないんだけど。みっともない男現在進行系。どうにか過去形にしたいんだよな。
みんなともダメ。一対一でもダメ。一人でもダメ。だめだこりゃ。次いってみよう!