ある依存症者の終わらせたい日記

人生の大事なことは覚せい剤が全部教えてくれた。HIV×ゲイ×依存症×前科⇒精神保健福祉士のライセンス失効⇒最近復権。君子豹変して絶対に幸せになる。

相談する

お金を貸して欲しいと相談された。先月貸した二万円はまだ返してもらっていない。逡巡して断った。貸せなくてゴメンねと謝った。相談してありがとうという気持ちさえある。おかしな話、ダメンズですね。ずっと相談を受ける立場の仕事をしてきたから誰からも頼られない今の状況がとても居心地悪い。誰かに頼られたり、相談されたりすることに飢えているんだろう。

 

「@@高校に行きなさい」。幼い頃からそう言われ続けてきた。「どうして?」だとか「嫌だ」とかそういうことは親不孝になると思い言えなかった。トラウマに近い洗脳。周りが納得できるほど実力的に学力が全く手が届かない、もしくはその逆であればよかったのだろうけど、なんとかすればなんとかなるかもというラインにいたものだから、親子共々受験に向けて毎日が切迫していた。結果、どうにかこうにかムリクリ桜を咲かすことができた。疲れ果てた親は「私たちはやることはやった。あとは好きにしなさい」とボクを手放した。

残されたオレ。鏡に写る自分にお前は誰だと問いかける。学んだ教訓は「自分のことは自分一人で決める」。以来相談しなくなった。就職、転職、引越し、結婚、離婚...。人生の節目の決定事項を事後報告しかしてもらえないと親は嘆いている。

 

誰かに頼られることの快(と頼ってもらえない無力感)を知ってから少し考え方が変わった。

自分の心は決まっていても、相談することは相手のためになることもあるんだと。相談ってQ&A的上下関係じゃなくて、コミュニケーションツールなんだなあって今は思う。