ある依存症者の終わらせたい日記

人生の大事なことは覚せい剤が全部教えてくれた。HIV×ゲイ×依存症×前科⇒精神保健福祉士のライセンス失効⇒最近復権。君子豹変して絶対に幸せになる。

弁護士のK先生への手紙

初雪が一晩で景色を白に染め上げました。あたり一面ぴりっとした静けさに包まれています。先生はいかがお過ごしでしょうか。
年末も含め去年は三回も面会に来ていただきありがとうございました。
差し入れていただいた本で年末年始を充実させることができました。なんとなく先生の本の好みがわかったような気がします。(H先生の好みはつかもうにもヒントすらない。本読まない人って本当にいるんですねw)

本日朝一で「本日の屋外運動は積雪のため中止となります」と放送が…その刹那、そこまではなんともきれいだなあと見とれていた雪が憎らしいものに変わり、身勝手なもんです。この分だと明日まで残りそうで嫌な予感がします。あまりひとりきりの時間が続くと自分の精神世界にとりこまれてしまいよくありません。他人との交流が自己を保つ秘訣だとここに来て実感しています。

前回の面会のとき、部屋に入ってきた先生に「あれ!そんなでしたっけ?」と言われて、少しドキっとしました。なぜならボク自身、最近鏡を見て「自分こんなだったかなあ」とよく首をかしげているからです。先生の記憶に最新のボクが上書きされる前にどんな風に前は見えていたのか、今はどんな風になった(なってしまった)のか訊いとけばよかったなあ。
まあ人間は三か月で体の全細胞が入れ替わるらしいので、そうすると収監前からだともう今の自分は五人目の別人。こんなもんかなあという気もします。「あんま変わってないですね」よりはよしとしておきます。

とりとめもない手紙になりましたが、とりとめもないことをやりとりできることに感謝しています。
もう何度かドカンとした寒さが来るでしょう。それが過ぎれば春。風邪やらインフルエンザやらHIVやら感染症全般にはお気を付けください。いつもありがとうございます。ではまた。

 

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