ある依存症者の終わらせたい日記

人生の大事なことは覚せい剤が全部教えてくれた。HIV×ゲイ×依存症×前科⇒精神保健福祉士のライセンス失効⇒最近復権。君子豹変して絶対に幸せになる。

ボクは東京が好きだ

精神科(医療現場)では患者の病、障害の部分(健常とのズレ)をいち早く察知できる能力に秀でた職員が有能であると評価される。そういった環境で過ごすうちに自ずと医療職でないPSWも(PSWも医療職だという意見もあるのかもしれないが)我先にと患者の病的側面を目を凝らして見るような癖がつくようになる。街を歩いていても精神疾患を持っているだろう人に勝手にピン来て、診断をくだし、いっぱしを気取っていた。ただの大きなお世話でしかないのであるが。

ところがとんと現場から遠ざかり他人を精神疾患尺度でカテゴライズ化する悪癖を手放すと東京という街の多様性というか、懐の深さに気づく。電車の中、地方じゃ確実に村八分だろう的な風貌をした男性の横に身綺麗にした女性が一瞥し何の躊躇もなく座る。限りなく無関心に近い許容が優しい。マイノリティは都会でしかサバイブできないってほんとだな。

薬物問題×HIV×LGBT×犯罪加害者、これにメンタルヘルスを加えた生活支援を医療、司法から自由な立場でスムーズにネットワーキングできるソーシャルワークをこの多様性の街、東京でやってみたいと思っている。ボクみたいな人間でも生きていてよかったと思える世の中をつくるために何かやりたいと、何かやれるんじゃないかと、そんな風に思わせてくれる東京がボクは好きだ。