親への手紙 その７

元気ですか。
寒さは相変わらずですが、寒いと口にしたところで寒さが和らぐわけでもありません。最近は気づかないふりで、無視することにしています。三月もすぐそこに見えてきました。スチームにこころ奪われる日々ももう終わります。

体調はいかがですか。
まだまだ先の話ですが、出所したらすぐにでも働きたいという気持ちもあれば、ゆっくり温泉にでもつかりにでも行きたいなあと思ったり…。ここにきて随分体力も落ちてるような気がします。地に足を付けてた生き方をしたいと思っていますが、寝たきりのような毎日なので実際地面に足をつけている時間、それも立ち上がっている時間はほとんどなく、先週の土曜は８６歩しか歩きませんでした。ここに来たときは窮屈だった靴もいまはそう感じなくなってきました。足が小さくなったのかもしれません。

ＨＩＶの方は、ＣＤ４値も三か月連続で２００オーバー。カルテには「コントロール良好」と書かれていました。診察で移送について毎回尋ねるんですが、はぐらかされます。収監されてから治療が開始したたので、もともとの目安となる数値がわからず、回復しているのかの判断がつけづらいそうです。歯切れの悪い説明です。まあ先生が決めるわけではありませんし、こちらで回復しても受け入れ先の刑務所の都合（空き状況）もあるようなので今はただ待つのみです。
話によると移送の場合、前日に告知されるようで、事前にそのことは家族に連絡されることはないそうです。もし移送になっても事後報告になるとおもいます。

最近はうがい手洗い、血行促進のため指先マッサージ、納豆は３００回かき混ぜる、お米はしっかり１００回噛んでから飲み込むといったように体によさ気なことを手あたり次第です。自分の健康に敏感になり、その変化に一喜一憂するようになってしまいました。少し年寄りくさくもありますが４０も超えましたし仕方ないのかもしれません。一人での生活が長くなると自分が年を重ねているという現実を客観的に受け止めることが難しくなります。気をつけたいです。

今回の手紙に日本精神保健福祉士協会の退会届を同封しました。構成員番号はわかり次第伝えるのでそうしたら、押印のうえ事務局にファックスをしてもらえればと思います。お手数おかけします。

明日は８０パーセントの降水確率。きっと戸外運動は中止でしょう。明後日は矯正指導日で運動はありません。そして土日となるので四日連続のひきこもりになりそうです。「日に当たる」「土を踏んで歩く」「風をあびる」おあずけです。
そろそろ字も汚くなってきました。次は3月28日に発信します。みんなの健康と幸福と幸運を祈っています。