ある依存症者の終わらせたい日記

人生の大事なことは覚せい剤が全部教えてくれた。HIV×ゲイ×依存症×前科⇒精神保健福祉士のライセンス失効⇒最近復権。君子豹変して絶対に幸せになる。

わん!PEACE

かつて沖縄病にかかったことがあった。結構重症だった。沖縄が好きで好きでたまらなかった。大好きだった。寝ても覚めても沖縄だった。鉛筆で「おきなわ」と書くだけでプルプル震えてうれしょんしそうになっていた(したことないけど)。毎週末のように格安チケットを使って訪れていた。沖縄に行くために働いていたと言っても過言ではなかった。飛行機から降りたときのもわっと体を包む熱気に毎回クラクラしていた。観光ガイドに載っている場所をひとつ残らずつぶさに巡った。全て行き尽くしたとき、移住を決めた。奥武島に住んだ。エイサーもしたし、カチャーシーも覚えた(不器用なうちなんちゅくらいにはマスターできたと思う)。住んでからも沖縄を知りたい、わかりたい、どうにか近づきたいと必死の毎日だった。生活というより、挑むと言ったほうがいい時間だった。

二年の短い熱病だったと言われると反論したくもなるが、二年しかもたなかったのも事実である。好きだけではどうにもならない限界を知れた。なんくるならんどぉ~。

やっぱりナイチャーは...って思われるような終わりだったかも知れないけど、今もあの全ての体験は僕の一部として残っている。誰も傷つけてなければと願う。

間違ってもみな同じ日本人だなんて言わないこと。絆だとか繋がりなんて言葉を使って思考を停止させないこと。それが大切なんだと知った。変にまぜあわすよりもバラバラなものをバラバラなものとしてつぎはぎする方が力強く彩りもよい気がした。まざらない独立した自分をきちんと持たなければと学んだ。

今ならいい恋を懐かしむようにあの頃を振り返ることができる。愛していたよ、ありがとう沖縄。

 

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