ある依存症者の終わらせたい日記

人生の大事なことは覚せい剤が全部教えてくれた。HIV×ゲイ×依存症×前科⇒精神保健福祉士のライセンス失効⇒最近復権。君子豹変して絶対に幸せになる。

ボクが精神科に通う理由

今日は月に一度の精神科受診だった。ボクがこのクリニックに通いはじめてもうどのくらいになるんだろう。

出所時、就職先の受け入れの条件として精神科への通院が義務づけられた。出所したのが2018年の夏だったから、かれこれもう三年になる。


通院に抵抗感はなかった。精神科の勤務経験もあったし、逆にだからこそ患者の立場でどんなふうに自分が立ち振る舞うか、どんなことを自分が感じるか興味があった。


病名は「覚醒剤依存症」。とはいっても依存症を専門に扱ってる病院ではなく、リハビリもグループワークもない。通院での主治医との面接(精神療法)だけだ。薬だって風邪薬しか処方されたことはない。そういえば今日の診察、覚醒剤の話したっけなあ。いったい何のために通っているのか自分でもよくわからない。

世間的に精神科通院というのはあまり聞こえがいいものではない。偏見は確実にある。その偏見を背負うリスク以上のメリットがなきゃ精神科なんて受診する気になんないはずなのに、自分でもそのメリットが何なのかよくわかっていない。

まあ、もともと治してもらおうと思って診察室のドアを開けたことなんて一度だってないし。(病気という自覚がないというのとは違うので誤解なきよう)。気づかないうちに病気になってたんだから、気づかないうちに治ってることもあるんだろう。


再発(再使用)予防のためなんだろうか?

違うな。ボクの場合、使いたくなってもきっと言わないと思う。渇望に懊悩しながら背徳に蝕まれて使うからこその覚醒剤だと思っているから。

だから、鋭く渇望を察知するような医者だったらすぐに通院をやめてたような気がする。うまく騙されてくれる(もしかしたら気づいてるのかもしれないが気づかないふりをしてくれる)先生だから通ってるんだと思う。いい主治医だと思う。いい主治医とは自分に合う医者だという意味にほかならない。自分にあう精神科とめぐりあうなんて奇跡だとだれかがいっていたが、患者の側も主治医との関係を大切にする努力が必要だと思う。


今のところ大すべりして大事故なんてことはなく(違う!去年一度あったや)、とりあえずサバイブできてるってことは何かしら効果はあるってことんなだろう。

そのうち海外のセレブみたく精神科受診だってある種のステイタスになる時代が……来ないだろうなあ。まあいいや。

「もういんじゃないですか」って言われるまでは通い続けようと思っている。精神科通院なんてそのくらいカジュアルでいいんだと思う。

 

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待合室にビッグイシュー!!!