ある依存症者の終わらせたい日記

人生の大事なことは覚せい剤が全部教えてくれた。HIV×ゲイ×依存症×前科⇒精神保健福祉士のライセンス失効⇒最近復権。君子豹変して絶対に幸せになる。

義理と人情の人、小泉今日子。

 小泉今日子が世間を騒がせている。検察庁法改正案へ反対するというツイートをしたことでヤフーの芸能ニュースのトップに名前があがっていた。ちょっと驚いた。まだこんなに影響力があったんだと。そして少し誇らしくなってしまった。なぜならボクは彼女のファンだからだ。

 もうかれこれ30年以上になる。彼女のシングルだったらデビュー曲から順に全部言える。私の16才→素敵なラブリーボーイ→ひとり街角→春風の誘惑→真っ赤な女の子→半分少女艶姿なみだ娘...以後省略(ホントにいえるということは断っておきたい)。けっこうな熱量でもって追っかけていた。

 いつの頃からか2ちゃんねるなんかで画面をざーっとスクロールしてもそこに小泉今日子という文字があれば察知できる。そんな能力もついていた。
 飽きっぽい体質のボクがずっと追いかけて居られたのは、きっと彼女がずっと第一線にいたからだと思う。

 よく同時期に活躍していた松田聖子中森明菜と比べられることが多いけど、この二人が抜群の歌唱力とド派手な衣装で「私を観なさい」って感じでだったのに対して、小泉今日子は「私がみている世界をテレビの向うの視聴者にも見せてあげる」ってな風な見せかた方というかあり方が独特で魅力的だった。(そういうスタイルが当時のとんねるずなんかの内輪ネタとも相性がよかったんじゃないかと思う)。

 松田聖子でもなく中森明菜でもなく、小泉今日子が好きなボクにボクらしさがある。

 まあなんだかんだいってもルックスがすごかったっていうのは誰も否定しないだろう。小学生の頃だったはず、テレビの歌番組で彼女が「水のルージュ」を歌っているのを見ていて「どうして人間の顔には目と鼻と口しかないのにこんなに違うんだろう」って両親に聞いて困らせた記憶がある。

 芸能人だからゴーストライターや有能なブレーンがいるんじゃないかと疑われるのは有名人の性なのかもしれないが、インタビューやエッセイなんかが本当に本人の言葉なのかどうかは長く付き合っていればわかるもんだ。あのときああいっていたことがこうつながっているんだと実にはっきりとわかってしまう。彼女は自分の言葉をきちんと持っている人だということは確かだ。
10代のころは「コイズミ」が口癖で、20代は「自分の過去に責任を持つ」、30代は「しあわせ」「さみしい」とつぶやき、40代になってからは「折り返し」「泣きたくなる」。そういう言葉をよく使っていた。最近は「義理と人情以外にやらなきゃいけないことも特にない」と語っている。一世を風靡し日本中からの愛を享受して、それに対する義理と人情って...。それを思うとたった何文字のツイートであっても重くとても重く感じられる。

 もうボクも結構な大人になっているので自分の考えもそれなりにある。彼女がああいったから右にならえ、左へ行こうなんてことはない。ただ日本の芸能界にいて政治や社会を語れるほどさらに自由になった彼女をみてうれしいと思う。今日ボクはやっぱりまだ小泉今日子が好きなんだと確認できた。あなたのファンでよかったね、きっと…じゃなく確実によかった!そう断言できる感じだ。

 

f:id:ultrakidz:20200517160958j:image

「空洞です」の音源化希望。